BLMお疲れ様でした。しまなみの雨で汚れちゃったブロンプトンを掃除しましょうの巻
こんにちは。ナカです。
昨日は「BROMPTON LOVERS MEETING Vol.1 しまなみ海道」開催でしまなみ海道を走って参りました。
ほぼ1日雨が降っていたにも関わらず、たくさんのブロンプトンオーナーさんにお集まり頂き、本当に感謝しております。
ご参加頂きました皆さま、筋肉痛は大丈夫ですか?雨に濡れて風邪引いてませんか?
なにはともあれ、大きなトラブル無く終了出来てひと安心です。
早くも来年も開催??と言う声も上がっておりますが、雨に降られちゃっただけにリベンジしたいですねー。
さてさて今日のブログはですね。
そのBROMPTON LOVERS MEETINGのレポートを、と思っていたのですが、壮大な記事になりそうなのと、昨日のしまなみ海道がほぼ1日雨が降っていましたので、雨の中を丸1日走って汚れちゃったブロンプトンのお手入れについて、たくさんのご質問を頂きましたので急遽、お掃除特集に変更します。
昨日は最初の休憩地点の伯方島までの約23キロ区間だけが曇り、その後の約50キロはずーーーーっと雨または雨上がりの濡れた路面を走る事になりました。とほほ。
雨が降る→路面と車体が濡れる→路上の砂やゴミをタイヤが巻き上げる→車体にくっつく→どんどん汚れが積もる。という状況を何時間も続けるわけですので、せっかくこの日のために病的なまでにキレイにしてちょっと自慢だった我が愛車も残念なコトになってしまいました。(そもそも泥よけ無しで行ったのは無謀だったかな。。。)
昨日のように丸1日泥水かかりっぱなしの汚しっぱなしの場合はもう諦めて、家に帰ったらとりあえず水を掛けて洗い流しました。
「諦めて」と言ったのは、出来る限り水を掛けて洗うのは避けたかったんです。
必要以上に水を掛けてBBやヘッドに水が溜まって錆びちゃったり入り組んで掃除しにくい所に細かい砂粒が入ってしまうと厄介なのです。
でも昨日のように地面から泥水のシャワーを浴びつづけていたわけですから、もう諦めてせめてキレイなシャワーで流してみた訳です。
■ポイント:シャワーで洗い流す場合は。
水で洗い流すときは、必ず優しい水流でさっと流します。
高圧洗浄機で吹き飛ばすのはやはり上記のようなリスクが多いです。
また、洗い流すのはフレームとタイヤに付いた砂や泥です。チェーンやギヤの油汚れは水で流れませんので必要以上にかける必要は無いです。
■ポイント:水洗いの後は。
洗い流した後は地面に車体をトントンとやって水を切ります。
その後、雑巾などで水気は拭きとっておきましょう。
錆びる可能性があるところには注油が必要です。
さらに掃除をする場合は掃除の後で良いですが、後日みっちり掃除をする場合は、錆やすいチェーンやネジの頭などにはちょっと注油しておくと安心です。
私の場合はここまでやって、やや汚いままの車体で今朝出勤して来ました。
ここまでで、すでにかなり長文になっちゃいましたが、出来ることならやりたくない水洗いが以上です。
ここからが、本格的なお掃除です。
メニューとしましては。
- チェーンを外して洗う
- 全体粗振き
- フロントチェーンリング(前ギヤ)の清掃
- リアスプロケット(後ギヤ)とチェーンテンショナーの清掃
- ホイールの清掃
- フレームの清掃
- 潤滑のための注油
- 防錆のための清掃
と言った感じです。
今日は誰でも出来るように、一般的なワックスやディグリーザー(油汚れ落とし剤)などで出来る範囲で説明します。
あ。手袋は用意しといたほうがいですよ。
私は手荒れに強い方ですが、この1連の作業を済ませると結構ガサガサになります。
用意する道具は、
・ワックス
定番の「カークリーム」を用意しました。
特にキレイにしたい場所には「ヴィプロス クリーンイノベーター」が良いです。
・ディグリーザー
色んなタイプが各社から出ていますが、速乾タイプでプラスチック部品を傷めない物を選んでください。
・オイル
当然ですが、自転車用のものをご用意下さい。
写真の「ヴィプロス グレサージュ」は私、ナカのお気に入りです。
昨日のしまなみ海道でも使用していましたが、1日雨に降られても全く平気です。
汚れも付きにくいので折りたたみ自転車には最適だと思います。
・手袋
手が汚れますので。
・雑巾
油汚れ拭き取り用とワックス掛けように最低でも2枚用意して下さい。
ワックス掛け用にはマイクロファイバーのものがお勧めです。
・ブラシ
使い古しの歯ブラシでも構いませんが、自転車専用のブラシだともう目からウロコが落ちます。
あると便利ですよ。
それではまいりましょう。
チェーンを外して洗う
2012年モデルからチェーンはパワーリンクという取外可能なコマで繋がっています。
これにより汚れたチェーンを車体から外して洗浄出来るようになりました。
洗浄の方法は過去に私が説明ページをこしらえておりましたのでこちらをごらんくださいませ。
「ブロンプトンのチェーン洗浄・注油方法」
パワ-リンクが無い(取り外し出来ない)チェーンの場合は、車体にチェーンを付けたまま、上記ページの注油方法の動画のような感じで、チェーンにディグリーザーを吹き付けて汚れを落とします。
稀にチェーンを工具で切って洗浄すると言う方もありますが、全くお勧めいたしません。切って繋ぎ合わせたチェーンは耐久性に問題がでますので。
上記ページにある通り、チェーンはオイルを塗る前に乾かしてください。
乾かしている間に次の工程行きましょう。
全体粗拭き
その名の通りです。
ざっと拭きます。
細かいところは後にして今後の作業の邪魔になる汚れを取っていく感じです。
各部品のチェックも兼ねて全体をささっと拭きます。
この工程は以上。
フロントチェーンリング(前ギヤ)の清掃
チェーンを外したついでに清掃しておきます。
せっかくキレイにしたチェーンを汚れたギヤに掛けるのは忍びないですから。
手っ取り早い方法としては雑巾にディグリーザーを染み込ませてギヤ板を拭きます。
ギヤの谷の部分も根気強くやってみても良いです。なかなか達成感あると思います。
この時、チェーンリングガード(黒いプラスチック)は外さないで下さいね。
一度外すと外れグセが付いちゃいます。
新品のようにキレイにするのはちょっと色んなテクニックがいるので、程々でやめても良いと思います。
ここにこだわると次からが面倒になりますので、体力を温存しておきましょう。
リアスプロケット(後ギヤ)とチェーンテンショナーの清掃
今回は誰でも出来る範囲で工具を使わないで出来る方法を説明しようと思いますので、後車輪も車体から外さずに説明します。
こちらも基本的には油汚れをディグリーザーで拭いてキレイにします。
決してディグリーザーを部品に吹きかけないでくださいね。軸の部分にはグリースが塗られていますので、これはディグリーザーで落としちゃダメです。ゴミを拭い取るだけです。
スプロケットは前と同じようにディグリーザーを染み込ませた雑巾で拭きます。
小石や泥が詰まっている場合が多いので、細いもの(爪楊枝やマイナスドライバー等)で掻きだして下さい。
テンショナーも同様にキレイにしておきます。
自転車専用のブラシなんかもあります。かなりの働き者なので1つもっておくと便利ですよ。
たぶん今頃面倒臭がって手袋をしていなかった方はもう手が真っ黒だと思います。
油汚れとの戦いはここで終了です。手を洗って次行きましょう。
ホイールの清掃
こちらは泥&ブレーキダスト(ブレーキシューが削れた微細なカス)が雨でこびりついています。
十数万円の自転車もこれでは台無しです。
これはもう拭くしかありません。拭くしかありません。(頑張って欲しいので2回言いました。)
まずはリムサイド(ブレーキが当たる面)はディグリーザーを染み込ませた雑巾で拭き取ります。
拭けば拭くほど汚れが出てきますので、時間が無い方はほどほどにしましょう。
次にリムサイド以外を拭きます。
ここの汚れもディグリーザーでも良いのですが、出来れば乾きが遅くてやや強力なモノのほうが使いやすいので、ご家庭で掃除するならワックスのほうがお手軽でキレイになります。
スポークとハブも同じく汚いところから順に拭きます。拭きます。
フレームの清掃
やっとメインイベントですね。
フレームをワックスで拭きます。
愛を込めて隅々まで、心ゆくまでやって下さい。
潤滑のための注油
お待たせしました。乾かしっぱなしのチェーンさま。
いつもよりしっかり洗った場合はいつもよりしっかり注油します。
その後、車体に取り付けます。
ついでにテンショナーのプーリーにも注しておきましょう。
もしブレーキレバーが握る度にギュとなるようならレバーの可動部にもついでに注しておくと良いです。
意外かもしれませんが、オイルを注す箇所はこれぐらいです。
むやみにハブやBB、ペダルなどの可動部に注すとグリースが流れだして面倒なことになります。
防錆のための清掃
基本的に錆びる部品は少ないですが、全く無い訳ではありません。
一番錆やすいのはチェーンとネジの頭です。
チェーンは前の行程で済ませているのでよしとして、ネジです。
サビないようにメッキ加工がしてあるネジやナットも工具を当てた時のキズからサビが出る事もあります。
またステンレス製の(基本的には)錆びないネジももらい錆び等で汚くなる場合もありますので、ネジの頭にほんの少しチェーンオイル等でいいのでひと吹きします。
その後オイルは拭きとってください。付いたままだと汚れの原因になりますよ。
他には折りたたみのヒンジ部分もちょっとオイルを染み込ませておいてください。
こちらもはみ出たオイルはきちんと拭き取ります。
何事ももやり過ぎは良くないです。
また、昨日のように雨でズブ濡れになった後は、出来るだけ畳んだ状態で保管したほうが良いです。
フレームの中の湿気を出しておきましょう。
はい。
お疲れ様です。
ざっとこんな行程です。
ささっとやれば30分程度でしょうか。
真剣にやれば数時間かかると思います。
愛の深さに応じてペース配分してください。
ちなみに、当店では清掃のサービスを承っていません。
私のブロンプトン愛が深すぎるので、仕事が終わらないからです:)
もう一つの理由はオーナー様の愛に敵わない場合がある(仕上がりにご満足頂けない場合がある)からです。
でも、オーバーホールの一環として清掃代金を頂いたりする場合はあります。
ちなみにその場合は上記よりプロっぽい装備とテクニックで仕上げますよ。
久々に長ーーいブログを書いてみました。
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宜しくお願いいたします。
ナカ