オールドブロンプトンの魅力。

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こんにちは。自転車も音楽もオールドに惹かれます、店長のイトウです。
古い自転車を直すのが好きですが、最近はギターの修理なんかも素人ながらするようになりました。

ブロンプトンはここ一年で新しいモデルが次々とリリースされていますが、すでに所有していてもつい目移りしちゃいますよね。

1975年のブランド設立から来年で50周年を迎えるブロンプトン。
長い歴史の中でオリジナルのスタイルを貫きながら、マイナーチェンジを繰り返して現行のモデルへと進化を遂げました。

先日、お客様より大変貴重なオールドモデルをお預かりさせていただいたのでご紹介しましょう。

まずは、こちらのL5というモデル。
お客様からいただいた情報だと1999年製とのこと。日本に正式輸入される前のモデルとなります。
当時のモデル名にはリアキャリア付きでT(Touring)、リアキャリアなしでL(Lite)が付き、その後に変速段数が示されていました。

泥除けやクランクなどのパーツもほぼ全てオリジナルとなっています。

90年代に製造されたモデルはMk2(第2世代)と呼ばれ、シルエットは現行モデル(第4世代?)とほぼ一緒ですが、メインフレームのヒンジ部分が薄く全長も2cm短いです。グロス仕上げのレッドがとても綺麗ですね。

オールドモデルの特徴として、リアフレームクリップが無いため車体を持ち上げると同時にリアフレームが離れるようになっています。スムーズな折りたたみに特化した仕様と言えます。(現行の仕様へ交換も可能)

続いては、こちらも同じお客様からお預かりしたNAIM-BROMPTON。
近年ブロンプトン関連の書籍などでも紹介されているのでご存知の方もいらっしゃると思います。
オーディオメーカーであるNAIM社とのダブルネームで90年代初期に製造された大変貴重なモデルです。

資金不足により製造中止に追い込まれていたブロンプトン社へ、ネイム・オーディオの創始者であるジュリアン・ヴィレガー氏が資金を提供、友人であるブロンプトンの創始者アンドリュー・リッチー氏を救ったという熱いエピソードがあります。

2011年のブログ記事にもこのモデルに関する記述が残っています。(写真は消えちゃってますが…)
お店に置いてあるブロンプトン関連の本にも載っていますので探してみてください。

ハンドルはポリッシュ仕上げで高級感があります。

80年以上の歴史を持つ英スターメーアーチャー製の内装3速ハブ。当時はイギリス製でしたが現在は台湾を拠点に製造されています。

前後ライトはタイヤの回転を利用して発電するリムダイナモ式になっています。ハロゲン球も生きていてちゃんと発電しました。

この頃のモデルはサドルとサスペンションがふかふかで乗り心地も快適です。
ハンドルポジションからしても街中をゆったりと乗るのに適しています。

個人的な印象ですが、ブロンプトンはフレームの寸法は変わらずとも、年式によって乗り心地が若干異なるような気がします。
クラシックで素朴な感じのオールドモデルと、各パーツがクールにブラッシュアップされた最新モデル、どちらも好きですね。

2台ともメンテナンスでお預かりしましたが、コンディション良好でこれからも長く使えそうな状態でした。
お持込み&撮影ご協力いただきありがとうございました。

お客様から当時の販売店のものと思われるショップカードをいただきました。
ブロンプトンの良さが洒落た言い回しで綴られています。”it’s a geniune ‘go anywhere’ bike”

今回は珍しくオールドブロンプトンのご紹介をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
ブロンプトンは2000年以降もマイナーチェンジを繰り返し、ハンドルやギヤの選択肢が増えたりチタンフレームを採用したスーパーライトモデルが登場したというわけです。
以前のモデルなどを調べてみると、また新たな発見があるかもしれませんね。僕もまだまだ勉強中です。
ジャンクション神戸では古くて珍しいモデルのオーバーホールもさせていただいてますので、その様子もいずれ紹介したいと思っています。

良い物をながく使う。そして次の世代へ受け継いでいく。
先日、我が家に待望の第一子が生まれました。いつかそういう時が来るのかなと今から楽しみにしています。

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